社長ブログ

・”花とワイン” …今後の展望

spirits_bunka私は常々花とワインには共通点が多いと感じてきました。
まず本質的に似ていると思います。
例えば、嗜好性。
花もワインも無いと死んでしまう様なものではありません。
嗜好品の最たるものではないでしょうか?

また、欲しくなる時間も似ています。
ワインを飲むような時間には花も欲しいものです。
逆に、慌しくて時間がないような時にはワインは開けません。
花も掃除や洗濯に追われているような時には飾る気にはなりません。
ゆっくりとした時間にこそ欲しくなるものです。
極論すれば、結婚式などのおめでたい着飾った席には、花もワインも必ず欲しくなるものです。

また、能書きが欲しくなる点でも似ています。
ワインが大好きな友人に、女性に喜んでもらえそうなバラの話などをすると必死になってメモしています。
品種名のみならず生産者の名前などにもすごい興味を持たれます。
そして、一度良い花を見たり、その香りを嗅いだりすると、ほとんどの友人が生産者指定で再度オーダーをくれます。正しく、ワインの薀蓄を大事にするのと同じです。

本質のみならず、その普及過程も非常に似た所があると感じます。

ワインも以前は、ほとんどの人が赤ワイン・白ワインくらいの区別しかしていなかったのではないでしょうか?
そして、飲むのは結婚記念日や誕生日など限られた時で、飲む場所もフレンチレストランなど外で飲むことが多かったのではないかと思います。
また、価格も5000円から10,000円と非常に高価な感じがしていたのではないでしょうか?

花も以前はそうでした。
花と言えば、バラかチューリップ。
花屋に行くのは、結婚記念日か誕生日、もしくは母の日。
価格もよく分からないのでとりあえず5000円とか10,000円?
本質的に似ているので、利用の仕方も似ていたのは当然かもしれません。

それが、ここ数年、チリなどから1000円位で良質なワインが入りだすと、多くの人が自宅でもワインを気軽に飲むようになってきました。
私の父は以前、食事を見て、日本酒にするかビールにするか決めていましたが、最近はその選択肢の中にワインも入るようになってきました。
また、ワイン売り場の方の話によると、ワインブームが始まった頃、ワイングラスとオープナーが非常に売れたそうです。

弊社の店頭でも似た様な展開が見られます。
数年前からライフスタイルブーケなどを、1000円前後で常時置きだしたところ、それまで自宅には花を飾っていなかったような方まで、気軽に自宅用の花を買われるようになりました。
また、それに合わせた花瓶やオリジナルのハサミなども飛ぶ様に売れています。

ワインの後を追うように拡がっていく花の普及の過程を目の当たりにするにつけ、今後‘プライベートでデイリーな’花も、ワインのように徐々に日本全国津々浦々の家庭に拡がっていって欲しいと願うと同時に、我々がそうしていかなくてはと使命感を感じる次第です。

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